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つぶやかないで書いてみる

先週読んだ本「永遠の0(ゼロ)」と、水木先生

 

うちの夫が借りてきて置いてあったのを、返却前日にうっかり開いてしまい、そのまま一気に読み終えた本。映画されて、来年公開だそう。さっき検索して初めて知った。

 

永遠の0 (ゼロ)

永遠の0 (ゼロ)

 

祖父がゼロ戦のパイロットで特攻により戦死したことを知った主人公が、祖父を知る戦争体験者を訪ね、会うことなく逝った祖父の人物像に迫る。史実に基づくフィクション。

 

登場する戦争体験者たちが語る戦況は史実だ。戦地名、戦艦や戦闘機の名前は実在したものであったし、軍の長官クラスは実在の人物だった。

フィクションの部分がキレイにまとまりすぎてると思ったけれど、日本が戦争をしていたという事実を、若い世代に伝える一つの手段として良い本だと思う。主人公がインタビューをする形式で、様々な境遇にいた戦争体験者によって語られる生々しい話は、若い読者に訴えるものがある。

 

語られた戦争体験の中で特に印象に残ったのは、ガダルカナルの戦いだった。

当時のラバウル基地から、ゼロ戦が行って帰って来られるギリギリの距離にガダルカナル島はあり、パイロットたちは極限状態で戦った。始めから無謀な戦略だった。ベテランパイロットたちも多数命を落とした。

この本はゼロ戦乗りの話ではあるが、ガダルカナルの戦いを語る上で、陸軍の悲劇にも触れている。連合軍に対し圧倒的少人数と不十分な装備で送り込まれ、部隊は次々と壊滅する。愚策に愚策を重ねた戦いだった。

ここで驚いたのは、戦死者と言うが、実際の戦闘で亡くなるよりも飢餓により命を落とした兵士の方がはるかに多かったことだ。ガダルカナル島→ガ島→餓島と呼ばれたそうだ。どれだけの人がそうして亡くなったのか、正確にはわかっていないようだ。少し調べたが資料によって違う。少なくとも戦死者の三分の二以上だと思う。

 

 

ここで、水木しげる先生のことを思い出さずにいられない。

南方の戦地から片腕を失いながら生還した先生。

こちらは私の小さな本棚にある本の一つ。

 

水木サンの迷言366日 (幻冬舎文庫)

水木サンの迷言366日 (幻冬舎文庫)

 

(水木先生はご自分のことを「水木サン」と言います)

 

本日8月29日の迷言はこちら

 

命がけでラバウルに上陸すると同時に、ビンタだった。

「ここはどこですか」という愚劣な質問を上等兵に発したのが悪かったのだ。

 (後略)

 

質問自体もボケているけれど、水木先生は、生死をかけた状況にいる軍人とは思えないノリでこの言葉を発したそうだ。

 

先生、生きて還ってくださりありがとうございます。