omottakoto

つぶやかないで書いてみる

「お産とはそういうものです。」

 

娘は指が長いと言われます。

 

 

先月、もうすぐ会えそうと書いたのは出産予定日直前。しかし、実際に会えたのは予定日を9日も過ぎた日の夜遅くのことでした。陣痛が来ないまま予定日を10日過ぎたら、つまりその翌日になったら、午前10時には強制的に入院することになっていました。ところがその前に体に異変が起きました。

 

その日は朝起きてから何となく腰が痛く、でも陣痛のように波のある痛みではなく、持続的な痛みでした。朝のうちは弱い痛みだったので、午前中は近所を歩いていたくらいでしたが、昼頃には食欲がなくなり、午後は体が熱っぽく感じられて横になっていました。寝苦しくて目を覚ましたときには腰の痛みがだいぶ増していて、お腹の張りもあまりに強くて頻繁。前日まではっきりあった胎動がやけに鈍く感じられ、不安になってきました。

どうせ翌日の朝には入院だから、このまま耐えていようかと夕方までは思っていたのですが、夜になり、だんだんと痛みが酷くなってきて不安が増す一方なので、とりあえず今の状態を伝えようと病院に電話してみました。予定通り明日の朝の入院になって、今夜来てもいったん帰ってもらうことになるかも知れないけれど、これから診察しますという返答で、すぐに病院へ向かいました。

 

それからは、あれよあれよと言う間に時間が過ぎて行きました。

診察の結果、即入院。子宮内が細菌感染している疑いが強いということで、早く赤ちゃんを出してあげる必要があると説明されました。子宮口は少し開いているものの、全開まで待っていられないと。緊急帝王切開が決定、一時間後には手術を始めると医師から告げられました。そして、麻酔や輸血についての説明を受け、承諾書にサインをして、私は手術着になり管につながれ、いつの間にやら手術室へ運ばれていました。

 

病院主催のお産学級では、お産を恐れてはいけない、ポジティブシンキングでいましょうと習いました。スルッと産めますようにと、日々心の中で唱えながら過ごしていたのですが、まさか帝王切開になるとは。そうなる可能性はゼロではないと、頭の隅にはありましたが、とにかく悪いことは考えないようにしていたので、心構えが全くないままの手術になりました。

それまで何度となく通った妊婦検診では、子宮に何の異常もなく順調そのものでした。前日夕方の検診でさえ問題なく、今日か明日には陣痛が来そうと言われて帰って来たのです。(まあ、その一週間前の検診でも、これから一週間以内には生まれているでしょうと言われてたのですが。いつ生まれるかは、先生にもわからないということです。)

 

やはり生まれた娘には感染症の反応があり、小児科に入院扱いになりましたが、投薬して大事には至らず、母子同時に退院することができました。

先日、少し早めの一か月検診を終えました。顔の湿疹の薬を出してもらった他は、特に問題なく順調に育っています。新生児とは思えないほど力強く手足を動かします。人の顔を目で追います。ひと月前はまだお腹の中にいたなんて信じられないです。

 

「突然の手術になって驚いたでしょうが、お産とは(何が起こるかわからない)そういうものです。」

手術直後に夫が執刀医から言われた言葉です。

 

そんな出産になりましたが、産んでしまえば皆同じ母親、今はひたすら目の前の新生児と格闘する毎日です。